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思い出

大学生活前半のこと。

遅めの時限を終えて、いつも通りの帰宅時間。


電車を乗り継ぎ、またいつも通り、人でいっぱいの車両に無理やり乗り込む。

最寄りまでは一時間ほど。
人波に押されて、吊革も壁もない場所まで押されて、人にもたれるようにして揺られ続ける。



でも、その日は、いつも通りではなくて。



右横に立つ、私より頭一つ以上背の高い男性に、人波に押されて、電車に揺られて、何度も何度も寄りかかる。
最初は何でもなかったのに、次第に右の太ももに違和感を覚えて。


何だか、固いモノが当たっているような、そんな気がして。


気のせいか、と思ってそのまま揺られていたけれど、ぶつかる度、寄りかかる度、やっぱり違和感は違和感で。

あ、これは気のせいではない、と流石に確信した。


でも、実害はなかったし。
触られたら晒そう、そう決めてそのままでいた。


揺れる度に、私の太ももが私のズボンと丈の長いコートの裾越しに押し付けられて。
布越しの太ももと、自分の身体との間で挟まれてるそれは、すっかり確信を持つレベルの存在感で。

一駅、二駅過ぎる頃には、電車の揺れが酷くもないのに自然さを装いつつ男性は隣で一人揺れていた。

何度も何度も押し付けられて、その間隔は少しずつ狭まって。
気付いていないフリをする私は、スマホのゲーム画面を覗きつつ、チラリと顔を盗み見た。

服は背広。サラリーマンなんだろうか?
鼻にはブリーズライトをつけていて、額にはバンド。ガタイの良い、見るからにスポーツマンだと思わせる人。
目を瞑り、息も荒く、最早夢中と言ったところか。

少しだけ距離をとってみるが、すぐさま距離は詰められる。
頭上から降る強い吐息が、男性の余裕の無さを感じさせた。



人が減って、ぎゅうぎゅうではなくなった。
吊革もちらほら空いている。それでも私はドアとドアの間に立って。
男性は、少し不自然なくらい、傍を離れず立っていて。
相変わらず、何度も押し付けてくる。


周りに目を遣る。良かった、特に誰もこちらを見てはいない。
自分の周りなど、その瞑った目には映らなくて当然か。
ただただ夢中なのだろう男性の顔を、電源を落とした真っ黒な画面に映し眺めた。



最寄りから三駅前、男性は静かに降りていった。
念の為コートを確認したが、幸い汚れてはいない。

安心して座席に座り、ゲームをまた始めた。








何か当たってる気がする。
最初はそんなものだった。

右横に立つ、私より頭一つ以上背の高い男性。
いや、流石に無いだろう……と初めは思ったけど。

でも、それでも右の太ももの違和感は無くならない。
固いモノが当たっているような、そんな予感。


気のせいかどうか、試す為に大袈裟に寄りかかってみる。
……益々存在感だけを増す違和感に、流石に確信した。

この人、満員電車で女の人に寄りかかられて興奮してる……w



現状、私はどこを触られてる訳でもない。
ただ、押し付けられてるだけで実害は無いと言える。
……つまり、興奮はしてるけど、触る勇気は無いってことでなんだよね?この人。


完全に、思考が切り替わった。



揺れる度に私のズボンと丈の長いコートの裾越しの太ももに、あれが押し付けられる。

少し、煽ってやろう。
そこまで揺れていないのにグッと押し付けたり、僅かに掠ってみたり。


─このまま追い詰めてみたらどうなるか。
私の好奇心はただただ増して、好奇心を満たす為に、素知らぬフリをしながら押し付け続けた。



一駅、二駅過ぎる頃には、煽りの結果だろうか、私がただ立っているだけでも自分から進んで押し付け、擦り付けるようになっていた。

何度も何度も押し付けて、その間隔は少しずつ狭まっている。
気付いていないフリをする私は、チラリと顔を盗み見る。

どう見てもスポーツマンタイプ。
真面目そうな、サラリーマン。

目を瞑り、押し付ける快楽を貪っているんだろうと思わせる顔。



どんな気分でしているんだろう。

こんな満員電車ではしたなく勃起して。
何も知らない女性に、堪えられず浅ましいものを押し付け擦り寄せて。
……まぁ、何も知らない「フリ」なんだけれどw


意地悪のつもりで少しだけ距離をとってみる。
でも、すぐに距離は詰められて、また何度もグリグリと押し付けられて。

頭上から降る強い吐息が、男性の余裕の無さを感じさせる。
どうやらもう耐える事も忘れているらしい。
正しく「夢中」だ。
歪みそうになる口元を律して、無表情を必死に作った。



人が減って、ぎゅうぎゅうではなくなった。
吊革もちらほら空いている。でも、私はその場から動かない。
だって、折角の玩具が手元にあるのにw


周りに目を遣る。良かった、特に誰もこちらを見てはいない。
気付いて通報されては、折角の玩具も台無し。
しかも話を聞かれれば帰る時間も遅くなる。それだけは避けたいし。

でも、私以上にバレたら困る本人はそんな事を考えても無さそうに、不自然に近いまま。

どんなに必死に押し付けたって、擦り付けたって、わからないようにしてる程度では、どんなに興奮していてもどうせ最後までは無理だろうに。
結果はわかりきっている。この人が辛いだけだ。

なのにそれでも押し付け、擦り付ける。
……本当に馬鹿みたいw

それでも煽った以上、可哀想だもんね。
仕方ないから、降りるまで付き合ってあげるよ。公開擦り付けオナニーショーに。



最寄りから三駅前、男性は静かに降りていった。


念の為、コートの裾を見る。
全く、何も無かったかのように汚れていない。
流石に射精していたら漏れ出して付いただろうし。ということは、あの人は射精はしていないはず。

堪えきれず、口角が上がった。

本当はムラムラで辛いだろうな。さっきまで擦り付けてたし、今も大きいまんまだろうし。
トイレで楽になっていくつもりかな。それでもちょっとアブノーマルだよねぇ……。


あー、お遊びも終わりか。残念だなぁ。
でも……すっごく面白かったw


意地悪な気持ちはそのままに、ゲーム画面を開いた。
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プロフィール

くー

Author:くー
こじらせM男の方々と会話していて浮かんだものや、
一時の衝動をまとめた物置。
短編と言うよりは概要に近いものばかり。
会話相手がマゾさんばかりなので、そういった内容に偏っています。

楽しく読んで頂けると幸いです。

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