FC2ブログ

記事一覧

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

すっかり日も落ち、仕事終わりの人々が、家路や居酒屋なんかに各々向かう頃。また明日、とも言っていないのに、今日もまた姿をみせる男に笑う。来れば来るほど、追い詰められるのがわからないのだろうか。

最初に交わした約束はたった一つだけ。

『私の前で寸止めを10回して射精を我慢するなら次の日も会う。射精をしたら、もう2度と会わない。』

辛いのだろう、こちらを見つめる目には余裕が一切感じられない。それでも毎日、この場所、この時間に律儀にやってくる。楽になりたいなら来なければ良いのに…無情なルールを決めておきながら、他人事のように考えていた。


渡した貞操帯の鍵は、持ち運び出来るタイマー式ロックの小さな箱の中。この時間帯になるまで箱は絶対開かず、寸止めが終わればまた貞操帯に閉じ込めて再び明日を開封時間にセットし、鍵を入れて蓋を閉める。彼自身が蓋を開けるには、私の許に来ないで自ら開ける以外に術はなく、当然それ以外の方法で射精することも叶わない。


既にあれから3ヵ月が過ぎた。もう限界だろうに、荒い息を吐き、全身を震わせながらも、今日も寸止めに耐え続ける。
2ヵ月前に、私に射精を懇願してきた際に、
「逝きたければ逝けばいい。ただ、逝けばもう会うことは無いだけ。」と言って以降、懇願することも無くただ自らを追い込んでいる。

苦しげな息遣いが大きくなる。止まらない我慢汁、苦しげな縋るような視線。今日も男が果てることはなかった。

また今日も逝かなかったな─ 鍵を弄びつつ萎えるのを待ちながら、明日の天気に思考を向ける。明日は雨、面倒な待ち合わせになりそうだ。

─どうせまた苦しむだけなのに来るのだろうな。
未だに収まらない興奮に溢れた男を見ながら、自分には理解できない思考への考察を、頭から消し去った。
スポンサーサイト
[PR]

[PR]

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

くー

Author:くー
こじらせM男の方々と会話していて浮かんだものや、
一時の衝動をまとめた物置。
短編と言うよりは概要に近いものばかり。
会話相手がマゾさんばかりなので、そういった内容に偏っています。

楽しく読んで頂けると幸いです。

カテゴリ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。